今では珍しくもないワンコインビジネス。近年では量より質の時代から、高価でも良いものが主流になりつつあります。インスタ映えという言葉にもあるように、見栄えも大事だという時代になってきたんでしょうね。ということで、今回は飲食店経営の体験談とアドバイスの話です。
飲食店経営
妻の両親から任された飲食店経営
今から20年ほど前の話になりますが、私の妻の両親は飲食店を経営していました。
その頃、店を構えてから20年ほど経過しており、立地条件もあまりよくない”隠れ家的”な店でした。
駅から歩いて15分ほどかかり、国道に面していたし、看板も小さくて見づらい。
店自体は、60名ほどが宴会できるような広さがありました。
しかし、客側としてみれば行きづらいですよね。
何かお客さんを呼び込める方法はないかと、私ながらにちょっと考えてみることに。
ただ、潰れちゃう!って心配することはありませんでしたが(裕福な常連さんが多かったので)。
常連さんからしてみれば、この店は静かだからいいとか、落ち着くからいいと好き好き言っていましたが、経営者の立場からすると売り上げ的にはもう少し欲しいもの。
だからといって、常連さんも大切にしたいし……。
微妙な揺れですね。
ひらめきが大事!
そこで、私が経営を引き継ぐことになりました。
馴染みのお客さんの要望もあり、味も変えたくなかったので両親にはそのまま調理場をお願いすることに。
私が経営を引き継いでから考えたのは、
まずはこの2点でした。
メニューは、80円メニュー、180円メニュー、280円・・・・・・とすべてを○80円にすること。
99円とか198円というのはよく耳にしますが、80円は無いだろうなと(当時は)
80円のメニューは、枝豆とか奴とかモロモロ。
奴も1丁出すのではなく、半分にして薬味と鰹節を掛けた立派なもの(見劣りしないように)
これだけでも十分利益になります。
あとは、食材や料理によって決めた値段設定のどこに入れるかを考えるだけ。
そしてもうひとつは、店の立地条件をカバーするために駅まで送迎しようじゃないかって話。
それは高齢の両親には大変だと思ったので、夜は私が引き受けることにしました。
そんなに、毎日何度もあるわけじゃないし、夜中になることもないのでね。
お客さんと仲良くなったり、いろいろな人との出会いがあってたのしかったですよ。
私じゃないと…と言ってくれるお客さんもいたりして。
当時はワンコインということを目標として掲げた値段設定。
中途半端なワンコインっていうのが狙いです。
人と同じことではなく、ちょっと違う目線でみるとまた楽しいですよ。
焼き鳥とかも宅配しちゃおうか!
店が順調に進み、次はどうしようかと考えたところで、店で出しているものを宅配できないかと考え付いたんです。
配達できるのはかぎられていましたが、当時は居酒屋メニューって配達するところはなかったんですよ。
ということで、まずは焼き鳥をメインに枝豆とか焼き魚とか、配達可能なメニューをいくつかやってみようと。
ただ、店内で配達分の焼き鳥を焼くのはムリがあったので、それなら焼き鳥を焼くスペースを作ってしまえ!と、知り合いの大工さんにお願いして作ってもらいました。
配達専門の焼き鳥を役スタッフも用意して、配達スタッフはとりあえず私と妻、もうひとりのスタッフで行いました。
忙しかったですよ。
店の名を面白おかしく入れた車を乗り回して宣伝した(私が)甲斐もあって、店は大繁盛しました。
そんな妻の両親。
義父は4年前に他界し、義母も全盲になってしまいました。
先々のことを考えて、両親や妻と相談した結果、店を手放すことに決め売却。
今でも”店舗”としてではありませんが、店は存在しています。
中が気になる~(笑)
目先ではなく先のことを考える
飲食店に限らず、何か新しいことにチャレンジしようとするのであれば、ひらめきが大事ですよね。
人と同じことをやっても潰し合うことになりますし。
目先の捉われず、先のことを予想しながら考えてみると意外にもアイデアがあふれ出てくるかもしれません。
10年後はどんな時代になっているのか、20年後はどう変わっているのか。
その時の自分は何を見ているのか。
どんな自分がそこにいるのかをイメージしていると、意欲が沸いてきますよ。